自然の歴史

伊勢志摩は「御食つ国(みけつくに)」
豊かな海の幸は輝く真珠のように

自然の歴史

英虞湾

大小約60の島々と、美しい入り江。二千年を遡る昔から、リアス海岸が育む豊富な海の恵みを朝廷や伊勢神宮に献上し、万葉集の中では「御食つ国(みけつくに)」と詠まれています。海と山に囲まれた志摩には、日本の原風景ともいえる美しい自然があり、古くから人と自然が共生して悠久の歴史を紡いできました。奈良時代より阿古屋貝から採れる真珠を出荷し、その時代の木簡には「志摩国英虞郡」の地名を見ることができます。明治時代になると、御木本幸吉が世界で初めて真珠養殖を成功させたことから、真珠養殖発祥の地としても知られるようになりました。
戦後もっとも早く国立公園に指定された伊勢志摩地区。人の営みと自然が調和した景観が広がる中で伝統文化を継承し、志摩の多様な食材が生まれる豊かな海と山を未来につなげていこうと、SDGsへの取り組みが行われています。

賢島

賢島

英虞湾に浮かぶ最大の島が賢島。本州とわずかしか離れておらず、干潮の時は歩いて渡れることから「徒越え(かちこえ)島」と呼ばれたものが訛って、「かしこ島」になったとされています。「賢島」と表記されるようになったのは、昭和4年(1929)に志摩電気鉄道(現在の近鉄志摩線)が開通する際。島内には旅客のための「賢島駅」と貨物専用の「真珠港駅(昭和44年(1969)廃止)」が置かれて「鳥羽駅」とを結び、それに合わせて「賢島港」も整備され、賢島は真珠養殖事業の資材基地としての役割を果たすようになっていきました。その後観光地化が進み、今では観光地・賢島として定着しています。

伊勢神宮

伊勢神宮

皇室祖神とされる天照大御神は「美しい国である この国にいようと思う」と告げ、御自ら伊勢志摩に鎮座したと言われています。
伊勢神宮は天照大御神をお祀りする内宮(皇大神宮)、産業の守り神である豊受大御神をお祀りする外宮(豊受大神宮)をはじめとした125の宮社から成り、正式には「神宮」と言います。国の平安と国民の幸福を祈って行われる四季折々の神事があり、中でも神様に朝夕のお食事を奉り祈りと感謝を捧げる「日別朝夕大御饌祭」は外宮の御鎮座から1500年間毎日つづけられています。また20年に一度行われる【遷宮(式年遷宮)】は、常に瑞々しいご社殿で、永遠に変わらないお祭りが行われるという「常若」の精神が伝えられる神宮最大のお祭りです。
参拝では「感謝の心」「おかげさまの心」など日々の感謝を伝える場所とされており、伊勢の神様から「おかげ(恩恵)」をいただく「おかげ参り」で、人々は五穀豊穣や平和へ感謝をしながら歴史を紡いできました。2000年の歴史を有する日本人の心のふるさとです。